現代社会において、「緊縮」と聞くと、多くの人は「財政再建のための仕方ない政策」と考えるだろう。しかし、本当にそうなのだろうか。クララ・E・マッテイ『緊縮資本主義:経済学者はいかにして緊縮財政を発明し、ファシズムへの道を開いたのか』で ...
『新しい経済のつくり方 「人間中心」の日本型資本主義へ』 著者 D・ヒュー・ウィッタカー(オックスフォード大学日産現代日本研究所教授) 監訳 苅谷剛彦 訳者 鄒芳淼(シュウファンミャオ)、石澤麻子 東洋経済新報社 3740円 ...
経済格差の広がりや貧困層の増大が、社会の将来に不安の影を落としている。経済的な理由から結婚、子育てのできない人が増えれば、未来を支える次世代は減っていく。人口減少が続く新潟県にとっても見過ごせない問題だ。ただ、ことし10月に発足した高市早苗政権が打ち ...
アギヨン氏が指摘する「他者との交流を通じて培われるソフトスキル」の重要性は、2025年のノーベル経済学賞を共同受賞したモキイア氏の洞察とも響き合う。例えばモキイア氏は著書『知識経済の形成 産業革命から情報化社会まで』の中で、人の暗黙知の重要性を再検討しつつ、命題的な知識(発見)と、実践的な知識(テクニック、技術)の相互作用こそが、経済成長において決定的に重要であることを指摘している。
年金などの給付がGDP(国内総生産)の2割を超える規模に膨らみ、負担増への拒否感が高まる社会保障。その制度は消費や投資を抑え、経済成長を阻むとも言われてきた。 これに対し、「賃金などとして家計へ分配された所得を、政府が家計の必要に ...
参院選を前に消費税の時限的減税が議論されましたが、経済学者からは懐疑的な意見が多く見られます。引き続きこれらの声をまとめて見ました。 インフレ下での消費喚起は、供給力拡大が伴わない限り物価高をさらに悪化させる可能性があります。
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是正すべきは所得分配のゆがみ 現役世代の可処分所得の確保を、税や社会保険料の軽減で実現するのは、不公平を拡大するばかりでなく、社会保障が担っている格差の是正や社会の安定といった機能を毀損し、中長期的な経済成長を阻害することになる。
日本の高齢化はしばらく続きます。社会保障の基本が賦課方式である以上、賃金によるインデクセーション(調整)だけでは給付と負担のバランスを保てません。維持するには、給付対象の絞り込みや支え手を増やすことが必要です。その際にもインデクセーションの考え方は有 ...
社会保障を考える際の基本は人口動向の把握です。実は将来人口推計の予測精度は高く、国立社会保障・人口問題研究所の1997年推計(中位)で、2025年人口の予測誤差はわずか1.7%です。精度が高いのは今いる人の多くがしばらく生存するからです。社会や ...
教養試験は、主に高校ぐらいまでの間に学んできた知識や、思考力を試す科目が目白押し。いざ取りかかってみたら案外奥が深く、時間を取られてしまいがちです。ここでは、各科目の頻出テーマと攻略法を整理しましょう。 政治という営みを支える思想や ...